2006年06月22日

アブラムシを捕食するタマバエって、どんな昆虫ですか?

『キュウリに寄生したワタアブラムシの体液を吸汁するタマバエ発見』(2006年6月20日)の記事について、いくつかの質問があったので,お答えします。

Q.タマバエは、すべての種類がアブラムシを捕食するのですか?

A.タマバエのいくつかの種類は、植物に虫こぶを作って被害を与える重要害虫です。一方、アブラムシを捕食するタマバエも数種類あります。生物農薬(商品名:アフィデント)として販売されているのは、ショクガタマバエという種類で、日本では沖縄県を除いて広く分布しており,各地の家庭菜園や圃場などでごく普通に見ることができます。


Q.アブラムシを捕食するタマバエの成虫を見てみたいのですが・・・

A.成虫は、夜行性で交尾と産卵を夜間と夕方に行いますが、日中は目立たない場所でじっとしています。そのため、夜間か夕方の時間帯で観察すれば成虫が見つかるでしょう。成虫の大きさは、2.5mmくらいと小さく、カに似た姿をしています。


Q.幼虫は簡単に見つけられますか?

A.卵から孵化した幼虫は、0.3mmと小さくて見つけにくいですが、老熟幼虫になると、2.5mmくらいになるので容易に見つけられます。幼虫の体色は、胃の中が透けて見えるため、食べたアブラムシの種類で異なり、黄色、オレンジ、赤、茶、灰色とさまざまです。葉裏や下部の葉でアブラムシがたくさんいるところに成虫が好んで産卵するので、このような葉を観察すれば、幼虫が見つかる確率は高まります。


Q.アブラムシを捕食するタマバエを温存させるために、特に注意することは何ですか?

A.老熟幼虫になると地表より1cm以内の土壌中で蛹になり、土壌の砂をも繭の材料に加えて2mmくらいの褐色の繭を作ります。そのため、幼虫が土壌中に潜れる状況を作ることが大切で、土壌と遮断するマルチなどをしていると死亡してしまいます。


Q.ショクガタマバエは、アブラムシをどのくらい捕食しますか?

A.ショクガタマバエ幼虫は、60種類以上のアブラムシを捕食し、アブラムシの捕食量は、1頭当たり10〜100頭くらいです。タマバエ幼虫は、アブラムシの体内に毒液を注入し、麻痺させた後に体液を吸汁します。アブラムシの数が多いと単に殺されるアブラムシの数は増えます。タマバエ幼虫の近くに生きているような姿でアブラムシが死んでいるのを時々、わたしは観察しましたが、体内に注入された毒液で死んでいたのでしょう。


質問に対する回答は、下記の専門書を参考にしました。
『天敵利用の基礎知識』(マーレーン・マライス、ヴィレム・ラーフェンスベルグ著、矢野栄二監訳、農山漁村文化協会)。


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posted by ルイワンムシ at 12:01| Comment(0) | TrackBack(1) | アブラムシ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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